FAXや電話での受発注は、転記ミスと確認工数が積み上がり、月次の締めまで遅らせます。

本記事では受発注システム15製品を4タイプに分類して比較し、費用相場・選定ポイント・導入時の注意点まで解説します。自社の業種と規模に合う数製品まで絞り込めます。

受発注システムは、自社だけでは完結しません。取引先が使わなければ、注文はFAXで届き続けます!

受発注システム15選 比較一覧表

まず15製品を一覧で比較します。

費用は公式サイトおよび公開情報で確認できたものを記載し、個別見積もりのみの製品は「要問い合わせ」としています。

製品名

タイプ

主な対象

費用の目安

主要機能・特徴

BtoBプラットフォーム 受発注

業種・業態特化型

飲食・宿泊・給食、食品卸

要問い合わせ

累計50,000社以上。棚卸発注・メニュー管理・FC管理

BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業

業種・業態特化型

製造業の調達購買

要問い合わせ

発注から検収までWeb完結。納期回答・単価調整も画面上

スマクラBDX 調達購買Web

業種・業態特化型

大手〜中堅製造業

初期500万円〜/月額20万円〜

標準EDI準拠。電子契約・自動FAX配信・電帳法対応

アラジンEC

BtoB EC構築型

卸売・製造など幅広い業種

初期400万円〜/月額7万円〜

開発元アイルは5,000社以上のBtoBノウハウを持つ。基幹システム連携に強み

ecbeing BtoB

BtoB EC構築型

中堅〜大手

要問い合わせ

1,600サイトの構築実績。フルカスタマイズ対応

EC-Connect+(BtoB向け)

BtoB EC構築型

中堅企業

要問い合わせ

見積書自動作成・会員登録承認フロー。連携先が広い

スマレジEC・B2B

BtoB EC構築型

卸売・小売

要問い合わせ

AI-OCR「スマホdeOCR」で紙・FAXの注文書を撮影して取り込み

楽楽販売

販売管理・業務改善型

中小〜中堅の幅広い業種

初期200,000円/月額70,000円〜

累計6,000社(2025年12月時点)。ノンプログラミングで自社仕様に構築

freee販売

販売管理・業務改善型

個人事業主〜中小企業

月額2,980円〜(年払・税抜、1ユーザー分を含む基本料金。月払いは3,980円)

見積から入金まで一元管理。案件別の粗利を可視化

キャムマックス

販売管理・業務改善型

中小企業

初期100,000円/月額70,000円+20,000円/ライセンス

販売・購買・在庫・倉庫・生産・会計を統合

TS-BASE 受発注

販売管理・業務改善型

BtoB製造・小売・サービス

初期50万〜150万円/月額14万〜40万円(導入事例ベースの目安)

注文サイト・管理システム・倉庫管理をセット提供

CO-NECT

汎用・シンプル導入型

中小企業全般

無料プランあり

スマホ発注に対応。インボイス制度・電帳法に対応

MOS

汎用・シンプル導入型

卸売業・製造業

要問い合わせ

稼働650社以上。前回と同じ発注をワンタップ

COREC

汎用・シンプル導入型

小規模〜中小企業

無料プランあり/月額1,480円〜2,980円

利用88,000社以上。初期費用0円

BC受発注

汎用・シンプル導入型

中・小規模事業者

初期費用は要問い合わせ/月額5,280円〜(税込・申込月+2ヶ月無料)

得意先ごとに商品・価格を設定。発注側は無料

※費用は税抜表記が中心です(BC受発注のみ税込)。利用人数・取引先数・受注件数により変動します。

タイプ別の特徴と比較表の見方

一覧表の「タイプ」は、そのシステムが何を出発点に設計されているかを表します。

同じ受発注システムでも、設計思想が違えば導入後の運用は大きく変わります。

業種・業態特化型は、特定業界の取引慣行を標準機能に落とし込んだタイプです。自社の業種が合致すれば設定作業が最小限で済みます。

BtoB EC構築型は、取引先が自社の注文サイトにログインして発注する形式です。商品カタログを見せられるため、受注効率化に加えて販売促進にもつながります。

販売管理・業務改善プラットフォーム型は、受発注の後段にある売上計上・請求・在庫引き当てまで同じシステムで完結させます。部門をまたいだ二重入力が発生しません。

汎用・シンプル導入型は、業種を問わず短期間で使い始められることを重視したタイプです。無料プランから試せる製品もあります。

「費用の目安」欄の金額は下限です。実際の見積もりでは、データ移行費用、取引先への案内支援、既存システムとの連携開発費が別途発生することを見込んでください。

受発注システムとは?基本機能と導入効果

受発注システムとは、企業間の受注と発注のやりとりをWeb上でデータとして完結させる仕組みです。

発注側が画面から入力し、受注側はその内容をそのまま自社の業務データとして受け取ります。紙の注文書を読み取って基幹システムに打ち直す工程が、まるごと不要になります。

自社の発注業務だけを効率化したい場合は、発注管理システム11選で比較している製品が向いています。

【EDIとは】企業間で受発注データを電子的にやりとりする仕組みのことです。従来のEDIは大手企業間で専用回線や専用端末を用意する形式が中心でしたが、現在のクラウド型受発注システムはインターネットとブラウザがあれば取引先も参加できます。

「中小企業共通EDI」の標準仕様は、中小企業庁の委託事業(平成28年度「経営力向上・IT基盤整備支援事業(次世代企業間データ連携調査事業)」)を受けて、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会が策定しています。中小企業庁も同仕様の普及を後押ししており、対応製品・サービスの認証制度はITコーディネータ協会が運営しています。

受発注システムの基本機能

受発注システムに共通する中核機能は7つです。

  1. 受注管理:受注日・納品希望日・品番・数量・単価を構造化データとして蓄積し、締め時間や欠品時の運用ルールも画面上で表現する
  2. 発注管理:発注書の作成と送付、発注残の管理、納期回答の受領を扱う
  3. 商品マスタ・取引先マスタ管理:取引先別の単価設定や、取引先ごとに表示する商品の出し分けを行う
  4. 在庫確認・在庫引き当て:受注の瞬間に在庫を押さえ、リアルタイムで在庫数を可視化する
  5. 帳票出力:注文請書・納品書・受領書・ピッキングリストを自動生成する
  6. 請求連携:受注データを売上に計上し、会計システムや販売管理システムへ連携する
  7. 分析・レポート:取引先別・商品別の受注推移を把握する

このうちBtoB取引で特に重要なのが、3の取引先別マスタ管理です。

取引先ごとに単価が違う、特定の取引先にだけ卸す商品がある、といった条件はBtoBでは当たり前に存在します。ここに対応できないシステムは、運用に乗りません。

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FAX・電話からの移行で得られる5つのメリット

FAXと電話をやめると、次の5つが変わります。

メリット1. 入力ミスと聞き間違いの削減

FAX注文の弱点は、手書き文字の判読と転記が人の手に委ねられている点です。「3」と「8」、「1ケース」と「1個」の取り違えが、そのまま誤出荷と再配送コストになります。

受発注システムでは取引先が入力したデータがそのまま流れるため、転記工程が存在しません。この種のミスが構造的に発生しなくなります。

メリット2. リアルタイムな受注・在庫状況の把握

FAX運用では、その日の受注件数と金額は締め後に集計するまで分かりません。受発注システムでは注文が届いた瞬間にデータが積み上がり、在庫の引き当て残も同時に把握できます。

欠品の兆候を早くつかめれば、仕入先への追加発注や取引先への代替提案を先回りして打てます。

メリット3. 業務の標準化と属人化の解消

「あの取引先は締め切り後に電話で追加してくる」「この品番は特定の担当者しか単価が分からない」といった暗黙のルールは、担当者が休んだ瞬間に業務を止めます。

取引先別の条件と単価をマスタに登録すれば、誰が対応しても同じ結果になります。新人が受注業務に入るまでの教育期間も短くなります。

メリット4. 取引履歴のトレーサビリティ確保

いつ、誰が、どの内容で注文し、いつ確定して出荷したかがシステムに残ります。納品トラブルが起きたときの事実確認が数分で終わり、紙の注文書をファイルから探す作業が不要になります。

メリット5. 月次決算の早期化

受注データが売上計上と請求にそのままつながれば、月末に注文書を集めて突合する作業が消えます。請求書発行までのリードタイムが短くなり、入金確認と資金繰り把握も前倒しできます。

加えて、取引先側は受注可能時間が24時間になります。営業時間内に電話をかける必要がなくなり、閉店後や早朝にまとめて発注できるようになります。

この点は、後述する導入案内で重要な説得材料になります。

受発注システムの4タイプと選び方

製品数が多いカテゴリでは、個別製品を比較する前に、自社がどのタイプを必要としているかを決めるほうが早く絞り込めます。

業種・業態特化型

特定業界の受発注フローに最適化されたタイプです。汎用システムでは設定で対応するしかない業界特有の手順が、標準機能として組み込まれています。

飲食業であれば日次発注、複数仕入先への一括発注、棚卸結果に基づく発注数の決定、店舗メニューと食材の紐づけが該当します。

製造業であれば納期回答、単価の調整交渉、検収の登録、仕様に関する質問のやりとりが受発注の流れに含まれます。

このタイプが向くのは、業界内に共通の取引慣行が確立し、多くの取引先が同じプラットフォームをすでに使っている企業です。取引先への導入案内の手間がほとんどかからない点は、他タイプにない決定的な利点になります。

一方、自社の業種が想定範囲から外れると機能が噛み合いません。取引先数や取引量に応じた課金体系が多く、取引が増えるほど費用も増える構造である点は確認が必要です。

BtoB EC構築型

Web上に自社専用の受発注サイトを構築し、取引先がログインして注文するタイプです。

商品画像や仕様をカタログとして見せられるため、受注効率化にとどまらず、新商品提案やまとめ買いの促進といった営業面の効果も期待できます。

取引先別の価格、取引先別の商品出し分け、掛売決済、与信限度の管理、見積の発行といったBtoB特有の要件に対応する点が、消費者向けECとの違いです。

向いているのは、取引先数が多く商品点数も多い卸売業や製造業です。紙のカタログを配布して電話とFAXで注文を受けている企業ほど、置き換え効果が大きくなります。

注意点は初期費用と構築期間です。作り込むほど費用は上がり、要件定義から公開まで数か月かかることも珍しくありません。

販売管理・業務改善プラットフォーム型

受発注に加えて、販売管理・在庫管理・請求管理までを統合的にカバーするタイプです。受注は業務全体の入口であり、その先の売上計上から入金消込までを同じデータで処理します。

選ぶ理由はシステム間の二重入力をなくせることです。受発注と販売管理を別々に導入すると、両者をつなぐ連携の設計と保守が必要になり、連携が途切れた箇所を人が手作業で埋めることになります。

向いているのは、受発注だけでなく販売管理全体を見直したい企業です。逆に基幹システムが整備済みで受発注の入口だけを変えたい場合は、機能が重複します。

【ERPとは】販売・購買・在庫・会計などの基幹業務を1つのシステムで統合管理する仕組みのことです。このタイプの中でも、自由に作り込めるプラットフォーム型と、業務範囲があらかじめ決まっているERP型に分かれます。

汎用・シンプル導入型

初期費用を抑え、短期間で使い始められることを重視したタイプです。

無料プランや無料期間が用意されている製品もあり、実際の取引先を招待して操作感を確かめてから本格導入を判断できます。

取引先側の利用が無料になっている製品が多い点も特徴で、導入時の最大の障壁である取引先の費用負担を回避できます。

向いているのは、取引先数がそれほど多くなく、まずFAXと電話をやめることを最優先にしたい企業です。

深いカスタマイズや大規模な基幹連携には限界がありますが、小さく始めて定着させてから広げるほうが成功率は高くなります。

既製品の機能では自社の業務フローに合わない場合は、ノーコードで自社専用のシステムを作る方法も選択肢の一つです。

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受発注システムの比較ポイント5つ

評価すべき軸は5つです。

  1. 取引先の導入しやすさ(発注側の操作性・スマホ対応)
  2. インボイス制度・電子帳簿保存法への対応
  3. 既存システムとのデータ連携
  4. 料金体系が自社の取引量に合っているか
  5. 導入支援とサポート体制

4の料金体系は、取引先数・利用ユーザー数・月間受注件数のどれに連動して費用が増えるかを確認します。

取引先が増えるほど課金される体系では、事業が伸びるほどコストが膨らみます。自社の成長シナリオに合った課金軸を選んでください。

5のサポート体制は、初期設定支援に加えて、取引先からの問い合わせに誰が答えるのかを確認します。取引先の操作サポートまでベンダーが担う製品と、すべて自社対応になる製品があります。

ここからは重要度の高い上位3つを詳しく見ていきます。

取引先の導入しやすさ(発注側の操作性・スマホ対応)

受発注システムの評価は、自社の管理画面ではなく発注側の画面から始めてください。

受発注システムが他の業務システムと決定的に違うのは、自社だけでは完結しない点です。

導入したもののFAXとの並行運用が終わらず、業務が二重になって以前より負荷が上がった、という失敗はこのカテゴリで最も多いパターンです。

確認すべき点は5点あります。

  • 専用アプリのインストールが不要か:ブラウザだけで使えれば、取引先の情報システム部門を通さずに始められます
  • スマートフォンやタブレットで発注できるか:店長が閉店後に発注する、担当者が倉庫で在庫を見ながら発注するといった場面ではパソコンの前にいません
  • 前回の発注内容を再利用できるか:BtoBの発注は同じ品目を数量だけ変える場合が大半です。ワンタップで呼び出せれば、発注時間が電話より短くなります
  • 取引先の費用負担があるか:発注側が無料であれば「無料で、しかも今より楽になります」と案内できます
  • FAX・電話からの移行を吸収する手段があるか:FAX注文書を自動でデータ化する機能や、受注業務を代行するサービスがあれば、少数の例外のために社内運用を二重化せずに済みます

管理画面の機能比較より先に、発注側の画面を見てください。取引先が「これなら電話より速い」と感じるかどうかが、定着の分かれ目です!

インボイス制度・電子帳簿保存法への対応

法制度対応は、いまや受発注システムの必須条件です。

電子帳簿保存法では、電子的に授受した取引情報を電子データのまま保存することが求められます。

受発注システムでやりとりした注文書や請求書はこの電子取引に該当し、原則として、紙に印刷して保管するだけの運用は認められません(相当の理由がある場合の猶予措置はあります)。

確認すべき要件は、日付・金額・取引先名での検索ができること、訂正や削除の履歴が残ること、あるいは訂正削除を防止する運用ルールが担保されていることです。

インボイス制度については、発行する請求書に登録番号、適用税率ごとに区分した合計額、消費税額が正しく記載されるかを確認します。

軽減税率対象品目を扱う場合は、税率が混在する取引で端数処理が制度どおりに行われるかも見てください。

比較検討の段階では、製品サイトの「対応」表記を確認するだけでなく、どのプランで使えるのかを必ず確認します。上位プランのみの対応や、オプション扱いになっているケースがあります。

「インボイス対応」と書いてあっても、下位プランでは使えないことがあります。プラン単位で確認!

既存システムとのデータ連携

受発注システムを入れても受注データを基幹システムへ手作業で打ち直しているなら、転記作業の場所が変わっただけです。

確認すべきは3点です。

  • 連携方式:1日1回のバッチ処理で運用が回るならCSVの取り込み・書き出しで足りますが、在庫をリアルタイムに反映したい場合はAPI連携が前提になります
  • 連携対象:販売管理・会計・倉庫管理・在庫管理のうちどこまでつなぐかを決めます。範囲が広いほど手作業は減りますが、導入時の設計と検証に時間がかかります
  • 連携実績:自社が使っている基幹システムとの接続実績があるかを、製品名を挙げて具体的に確認します

既存システムが古く連携インターフェースを持たない場合は、受発注システム側を合わせるより、販売管理まで統合されたタイプへ移行したほうが総コストが下がることもあります。

連携開発費が高額な見積もりが出てきたら、統合型も比較対象に入れてください。

販売管理まで一体で導入する場合の費用感は、販売管理システムの費用相場でタイプ別に整理しています。

業種・業態特化型の受発注システム

特定業界の受発注フローに最適化された3製品を紹介します。

BtoBプラットフォーム 受発注(飲食業向け)

対象

飲食店・旅館・ホテル、給食事業者、食品卸・食品メーカー

費用

要問い合わせ

主な機能

棚卸発注/メニュー管理/FC管理/運用分析、スマホからの発注

実績

累計50,000社以上。外食産業では83,000店舗以上が導入

向いているケース

取引先の飲食店がすでに同じ基盤を使っている食品卸・メーカー

飲食・宿泊業界を中心に、食品の受発注で最も広く使われているプラットフォームです。同社によれば累計50,000社以上が利用し、外食産業では83,000店舗以上が導入しています。

同社はこの規模を、外食産業の「5店舗に1店舗」が導入している水準だとしています(同社公表値)。

このシェアの大きさが、そのまま導入のしやすさになります。

食品卸やメーカーが導入する場合、取引先である飲食店の多くがすでに利用しているため、操作説明そのものが不要なケースが少なくありません。受発注システム最大の障壁が取引先の巻き込みであることを踏まえると、他製品にない強みです。

機能面では、店舗がスマートフォンから発注できるほか、飲食業特有の業務が標準で用意されています。

棚卸の結果から発注数を決める棚卸発注機能、店舗のメニューと使用食材を管理するメニュー管理機能、複数店舗を運営するフランチャイズチェーン向けの管理機能が該当します。取引実績データの分析機能もあります。

対象は飲食店・旅館・ホテル、給食事業者、食品卸・食品メーカーです。中小企業共通EDI標準では、インフォマートの「BtoBプラットフォーム」が共通EDIプロバイダ認証を、「BtoBプラットフォーム 受発注」がレベル2業務アプリ認証を取得しており、基幹システムとの連携実績も豊富です。料金は個別の問い合わせが必要です。

公式サイト

BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業

対象

製造業の調達購買部門

費用

要問い合わせ

主な機能

発注から納品・検収までWeb完結、納期回答の登録、単価調整、仕様に関する質問のやりとり

特徴

クラウド型EDIのため専用回線・専用端末が不要。取引先にも設備投資が発生しない

向いているケース

FAX・メール・郵送で発注書を送っている製造業

同じプラットフォームの製造業向けサービスで、調達購買業務に特化しています。中小製造業向けの生産管理システムを手がけるテクノアとの提携により提供されています。

中心的な価値は、発注から納品、検収までのやりとりをすべてWeb上で完結できる点です。発注情報はインターネット経由で発注先に届き、受注企業はログインするだけで受注内容を確認できます。

特徴的なのは、注文書の電子化にとどまらず、納期回答の登録、単価の調整、仕様に関する質問のやりとりまでシステム上で行える点です。

製造業の調達購買では発注から納品までの間に何度もやりとりが発生します。それが電話とメールに散らばると経緯を追えなくなり、認識のずれが納期遅延につながります。

クラウド型のEDIとして提供されるため、専用回線や専用端末は不要です。パソコンとインターネット回線があればすぐに利用でき、取引先である協力会社の側にも設備投資が発生しません。

多数の中小サプライヤーを抱える発注企業にとって実務上の利点になります。料金は要問い合わせです。

公式サイト

スマクラBDX 調達購買Web

対象

大手〜中堅製造業の調達購買部門

費用

初期500万円〜/月額20万円〜

主な機能

サプライヤーポータル/電子契約/ソーシング/Web-EDI/自動FAX配信/電子帳簿保存法対応

特徴

Web発注に移行できないサプライヤーへは自動FAX配信で対応できる

向いているケース

サプライヤーが数百社規模で、一斉のWeb移行が難しい企業

SCSKが提供する、大手から中堅の製造業を対象とした調達購買のDXサービスです。前述の2製品と比べて、対象規模と機能の網羅性が一段上がります。

構成は、企業間取引に共通して必要な機能群と、製造業固有のEDIメッセージに対応する機能の組み合わせです。共通機能にはサプライヤーポータル、電子契約、災害対策、電子帳簿保存法対応が含まれます。

カバーする業務範囲も広く、購買申請から調達先選定までのソーシング領域、発注から検収・基幹システム連携・自動FAX配信・Web-EDIを含むパーチェシング領域、内部統制と法制度遵守の領域まで一貫して対応します。

注目すべきは自動FAX配信機能です。Web発注に移行できないサプライヤーにはシステムから自動でFAXを送れるため、発注側の業務を一本化したまま、受注側の対応状況の差を吸収できます。

全社を一斉にWeb移行させることが現実的でない大手製造業では、実務上大きな意味を持ちます。

費用は初期500万円から、月額20万円からです。調達購買部門が組織として存在し、サプライヤー数が数百社規模に及ぶ企業が検討対象になります。

公式サイト

BtoB EC構築型の受発注システム

取引先向けのオンライン受発注サイトを構築するタイプの製品です。

アラジンEC

対象

卸売・製造など幅広い業種

費用

初期400万円〜/月額7万円〜(カスタマイズ規模別に3段階のモデルケース)

主な機能

基幹システム連携、スマホ・タブレットからの発注、カスタマイズ

実績

開発元のアイルが30年以上にわたり基幹システムを開発・提供。5,000社以上のBtoBノウハウ

向いているケース

取引先数・受注件数が多く、基幹システム連携が前提の企業

BtoB専用のWeb受発注システムです。開発元のアイルは30年間で5,000社以上の基幹システム開発・サポートを手がけてきた実績を持ちます。

対応業種は食品・飲料、アパレル、理美容品、建築資材、医療機器、日用品、OAサプライ、機械部品、工業製品など20業種以上です。

BtoB取引に共通して必要な機能を標準化したうえで、業種ごとの違いをカスタマイズで吸収する設計になっています。

強みは基幹システムとの連携です。提供元は30年以上にわたり基幹業務システムの導入を手がけており、どのような基幹システムとの連携にも対応できる体制を整えています。

受発注システム導入で最も読みにくいコストが既存システムとの連携部分であることを考えると、この領域に経験値があるベンダーを選ぶ意味は小さくありません。

取引先はスマートフォンやタブレットから注文できます。基本パッケージ費用とカスタマイズ費用が分かれており、予算に応じて作り込む範囲を調整できます。

費用はカスタマイズの規模別に3段階のモデルケースが公開されています。小規模カスタマイズが初期400〜800万円・月額7〜10万円、中規模カスタマイズが初期800〜1,500万円・月額10〜15万円、大規模カスタマイズが初期1,500万円〜・月額15万円〜です。

実際は1社ごとの個別見積もりとなります。取引先数と受注件数が一定規模あり、削減できる工数が投資を上回る見込みが立つ企業が対象です。

公式サイト

ecbeing BtoB

対象

中堅〜大手

費用

要問い合わせ(ノンカスタマイズのスタートアッププランから、カスタマイズ前提のミドル/エンタープライズまで3プラン)

主な機能

得意先別価格/掛売/見積の自動発行/CSV一括出荷指示/カスタマーポータル

実績

1,600サイトのEC構築実績

向いているケース

独自の取引条件が多く、パッケージでは吸収しきれない企業

1,600サイトのEC構築実績をもとにした、中堅から大手向けのBtoB ECプラットフォームです。

国内では珍しくフルカスタマイズに対応しており、独特な商習慣やビジネスモデルをそのままシステムに落とし込めます。

BtoB特有の機能が幅広く揃っています。得意先別の価格設定、掛売への対応、見積の自動発行、大量発注への対応、CSVによる一括出荷指示、問い合わせの一元管理、取引先向けのカスタマーポータルが挙げられます。

サイト形態も、特定の取引先だけがログインするクローズ型、誰でも購入できるオープン型、取引先の先にいる顧客まで含めたBtoBtoB型に対応しており、販売チャネルの構造に合わせて設計できます。基幹システムや会計システムとの連携実績も複数持っています。

料金は個別見積もりです。パッケージでは吸収できない独自の取引条件を抱え、それが競争力の源泉にもなっている企業に向いた選択肢です。

逆に標準的な取引形態であれば、より短期間・低コストで立ち上がる製品を検討するほうが合理的です。

公式サイト

EC-Connect+

対象

中堅企業

費用

利用ユーザー数・取引先数・データ量・必要機能に応じた個別見積

主な機能

会員/顧客/商品/注文/販促/出荷指示/在庫管理、見積書の自動作成、会員登録の承認フロー

特徴

ヘッドレスコマース構成でカスタマイズ性と拡張性が高い

向いているケース

既存の業務フローを変えずにWeb化したい企業

電話やFAXでの受発注業務をWebシステム化するBtoB ECプラットフォームです。トーテックアメニティ産業システム事業部が提供しています。

機能は会員管理、顧客管理、商品管理、注文管理、販促管理、出荷指示管理、在庫管理まで幅広くカバーします。

見積書の自動作成、請求書払い、会員登録の承認フローにも対応しており、取引開始の審査を挟むBtoBの商流をそのまま再現できます。

技術面ではヘッドレスコマース構成を採用しています。フロントエンドとバックエンドが切り離されているため、カスタマイズ性と拡張性が高く、既存の業務フローを変えずにデジタル化したい企業に適しています。

連携先も広く、基幹システム、会計システム、倉庫管理システム、生産管理システムと柔軟に接続できます。システム導入時と改修時には脆弱性診断を実施する体制を持っています。

料金は利用ユーザー数、取引先数、データ量、必要機能に応じた個別見積もりです。まず自社の受発注フローを整理したうえで相談する形が現実的です。

公式サイト

スマレジEC・B2B

対象

卸売・小売などBtoB取引を行う企業

費用

要問い合わせ(公式サイトで料金表を配布)。受発注機能のみのStandardと、ECカタログ機能まで含むProfessionalの2プラン

主な機能

取引先別の単価・送料・支払方法・販売商品設定、かんたん発注フォーム、CSV一括注文、AI-OCR「スマホdeOCR」、基幹システム・WMS連携

実績

買い手企業数150,000社突破(2024年1月時点)

向いているケース

紙やFAXの注文が残る取引先を抱えたままWeb発注へ移行したい卸売・小売

株式会社スマレジが提供するBtoB EC・受発注システムです。FAXや電話での注文をWeb注文に切り替え、企業間の受発注取引を効率化します。

受発注機能に絞ったプランと、商品カタログを見せるEC機能まで含む上位プランの2段階構成で、上位プランでは見積作成、メールマガジン配信、アップセル・クロスセル、購買データ分析まで利用できます。

特徴はAI-OCR機能「スマホdeOCR」です。FAXや紙で届いた注文書をスマートフォンで撮影するだけで、品名・価格・数量を自動で読み取ってシステムに取り込めます(OpenAIのGPT-4oを活用し、活字・手書きの双方に対応)。

【AI-OCRとは】AIを使って画像や紙の文書から文字を読み取り、データ化する技術のことです。Web発注へ移行しきれない取引先を抱えたままでも、受注側の業務を一本化できます。

取引先ごとに価格・販路・決済手段を個別に設定でき、下位プランでも取引先5,000件・商品10,000件まで登録可能です。追加ユーザーは1人あたり月額980円です。

公式サイト

\日本初のBubble公式アンバサダー Opt.dev/

ノーコード開発をプロに無料相談できます

販売管理・業務改善型の受発注システム

受発注に加えて販売管理・在庫管理まで統合できるタイプです。

楽楽販売

対象

中小〜中堅の幅広い業種

費用

初期200,000円/月額70,000円〜(税抜)

主な機能

見積・受注・発注・請求・売上・原価管理、CSV/API連携、電子帳簿保存法対応

特徴

ノンプログラミングで項目や画面を自社で追加できる

向いているケース

自社仕様に作り込みたいが、開発は外注したくない企業

累計6,000社(2025年12月時点)が導入している販売管理プラットフォームです。見積管理、受注管理、発注管理、請求管理、売上管理、原価管理までを1つのシステムでカバーします。

最大の特徴はノンプログラミングでのカスタマイズ性です。マウス操作だけで自社仕様の管理画面を組み立てられるため、既存の業務フローをそのままシステム化できます。

パッケージ製品では「この項目を管理したいが標準にない」という場面で運用の妥協を迫られますが、この製品では項目や画面を自社で追加できます。

表計算ソフトで管理していた台帳をそのまま取り込むこともでき、移行負担が小さく済みます。

連携方式はCSVの一括取り込み・出力と、APIによる自動データ取り込みの両方が用意されています。電子帳簿保存法への対応も明記されています。

導入業種はIT・システム開発、ビルメンテナンス、広告代理店など幅広く、特定業界に依存しません。

費用は初期費用200,000円、月額70,000円からで、利用ユーザー数とデータベース作成数により変動します。

受発注だけでなく販売管理全体を1本化できる点を踏まえ、複数システムを併用する場合と比較して判断してください。

公式サイト

freee販売

対象

個人事業主〜中小企業

費用

スタータープラン月額2,980円〜(年払・税抜。1ユーザー分を含む基本料金/ユーザー追加は1名月額500円)。3名で約5,000円、10名(スタンダード)で約40,000円が目安

主な機能

見積→受注→発注→納品→売上→請求→入金の一元管理、案件別の粗利・原価管理

特徴

同社の会計サービスと連携すると仕訳・消込・資金繰りまで自動化できる

向いているケース

案件別の採算管理まで含めて少人数で回したい企業

案件やプロジェクトを単位として、見積から受注、発注、納品、売上、請求、入金までを一元管理するクラウド販売管理システムです。各工程の間にある転記作業をなくすことを設計の中心に据えています。

特徴は、受発注を単体で扱わず案件の採算管理とつなげている点です。

案件別の粗利管理が標準機能として用意され、上位プランでは案件別の原価推移レポート、人件費管理、経費管理まで確認できます。

受注時点の見積と実際の原価を突き合わせたい受託開発・制作・工事といったプロジェクト型のビジネスと相性が良い構成です。

同社の会計サービスと連携させれば、仕訳の作成、入金の消込、資金繰りレポートまで自動化できます。

料金はスタータープランが月額2,980円から(年払・税抜)で、これは1ユーザー分を含む基本料金です。ユーザーを追加する場合は1名あたり月額500円が加算されます。

公式サイトの目安では、スタータープランを3名で利用した場合がおよそ月額5,000円、スタンダードプランを10名で利用した場合がおよそ月額40,000円です(いずれも年払・税抜)。なおスタンダードプランの正式な料金は、事業規模により個別見積もりとなります。

スタンダードプランでは決済ステータス管理、登録申請と承認のワークフロー、カスタム権限管理が追加されます。

小規模から始められる価格帯であるため、少人数の管理部門で受発注から請求までを回している企業に向いています。

公式サイト

キャムマックス

対象

中小企業

費用

初期100,000円/月額70,000円+ライセンス20,000円(1ライセンスあたり)

主な機能

販売・購買・生産・在庫・倉庫・財務会計の統合管理

特徴

ECカート/ECモール/POS/受注管理/倉庫管理システムと連携できる

向いているケース

基幹システムを丸ごと刷新したい中小企業

中小企業向けのクラウドERPで、販売・購買・生産・在庫・倉庫・財務会計を一元管理します。大企業向けERPの機能を削って安くしたのではなく、中小企業の業務範囲に合わせて設計されている点が特徴です。

販売管理では受注、出荷、売上、請求、入金までを一元管理し、購買管理、在庫・倉庫管理、生産管理、財務会計とデータがつながります。

モノの流れとカネの流れが同じシステム上で可視化されるため、在庫評価や原価の把握が月次で正確に取れます。

外部連携も広く、ECカート、ECモール、POS、受注管理システム、倉庫管理システムとの接続に対応します。

実店舗とEC、卸売を並行して展開している企業では、チャネルごとに分断されがちな在庫と売上を1か所に集約できます。

費用は初期費用100,000円、月額基本料70,000円に加え、ライセンス料が1ライセンスあたり20,000円です。データ移行は別途オプションになります。

3ライセンスなら月額13万円程度で、販売管理・在庫管理・会計を個別に契約する場合と比較すれば妥当な水準です。基幹システムを刷新するタイミングで検討する製品です。

公式サイト

TS-BASE 受発注

対象

BtoB取引を行う製造・小売・サービス業

費用

受注プランが初期67万〜150万円/月額18万〜25万円、受注+出荷プランが初期50万〜150万円/月額14万〜40万円(いずれも公式サイトの導入事例ベースの料金例)

主な機能

受発注管理、リアルタイム在庫管理、承認機能、仕入先への発注書作成・FAX連携、複数配送先への一括注文

特徴

注文サイト・仕入先システム・倉庫システム・管理システムの4つを必要な範囲で組み合わせて導入できる

向いているケース

受発注のデジタル化と同時に、在庫と出荷まで仕組みに載せたい企業

竹田印刷が提供する、BtoB取引に特化した受発注システムです。取引先が使う注文サイト、仕入先システム、倉庫システム、社内の管理システムの4つを、必要な範囲から組み合わせて導入できます。

BtoB事業者間の取引に特化し、受発注から物流・配送までを一連の業務としてサポートします。業務フロー、在庫、出荷状況が可視化され、リアルタイムの在庫管理にも対応します。

費用は公式サイトで導入事例ベースの料金例が公開されており、受注プランが初期67万〜150万円・月額18万〜25万円、受注と出荷を合わせたプランが初期50万〜150万円・月額14万〜40万円です。要件規模の異なる個別事例のため、金額は目安として見てください。

このほか、出荷プランも用意されています。

受発注のデジタル化と同時に、在庫と出荷まで含めて仕組みに載せたい企業に向いています。

公式サイト

汎用・シンプル導入型の受発注システム

初期費用を抑えて手軽に導入できるタイプです。

CO-NECT

対象

中小企業全般

費用

無料プランあり(初期0円・月額0円)。有料プランは取引先数と月間受注数で変動

主な機能

スマホ・PCからの発注、注文書作成、出荷・請求処理、インボイス制度・電子帳簿保存法対応

特徴

発注側は基本無料(上位のビジネスプランは月額3,000円・税抜)。受注業務そのものを代行するサービスも提供

向いているケース

まず無料で取引先の反応を確かめたい企業

スマートフォンやパソコンから簡単に発注できることを前面に打ち出したBtoB受発注システムです。中小企業を主な対象としています。

導入しやすさが最大の特徴で、無料プランが用意され、発注側は基本無料で利用できます(発注側にも月額3,000円・税抜の上位プランがあります)。

無料プランは初期費用も月額も0円ですが、登録できる取引先数に上限があり、レポート機能も簡易的です。有料プランの基本料金は取引先数と月間受注数に応じて変動します。

まず無料で実際の取引先を招待し、定着してから有料プランへ移行する進め方が取れます。

受発注システムの導入で最も読みにくい「取引先が本当に使ってくれるか」を、費用をかけずに検証できる点は実務上の利点です。

機能面では、受注側は注文書の作成、受注データの確認、出荷や請求の処理が行え、発注側は発注書の作成と送付、発注データの管理ができます。

インボイス制度と電子帳簿保存法への対応も明記されています。情報セキュリティはISO 27001の認証を取得しています。

受注業務そのものを代行するサービスも提供されています。

人手が足りず受注処理が追いつかない場合や、Web発注に移行できない取引先の対応に工数を取られている場合、システムと業務代行を組み合わせられる点は他製品にない特徴です。

公式サイト

MOS

対象

卸売業・製造業

費用

単一プランで提供(要問い合わせ)。ユーザー数・受注数・商品数が増えても追加負担なし

主な機能

FAX/電話/メール/スマホ/タブレット/PCに対応、リピート注文、基幹システムへの自動連携

実績

650社以上が稼働(2023年9月時点)

向いているケース

取引が増えても費用を一定に保ちたい卸売業

モバイル対応を軸にしたBtoB Web受発注システムです。2023年9月時点で650社以上の稼働実績があります。

特徴は発注手段の幅の広さです。FAX、電話、メール、スマートフォン、タブレット、パソコンのいずれからの受発注にも対応しており、取引先のIT環境がまちまちでも発注方法を一元的に管理できます。

Web発注に移行できる取引先とできない取引先が混在した状態を、受注側の負担を増やさずに扱えます。

操作性では、前回と同じ内容の発注をワンタップで行えるリピート注文機能が用意されています。

BtoBの発注は定番品の繰り返しが中心のため、この機能があるだけで発注時間が電話より短くなり、取引先が積極的に使う理由が生まれます。受注データは基幹システムへ自動連携できます。

導入業種は卸売業、製造業のほか、化学品製造、福祉用具卸売、酒類卸・小売、石油製品販売、食品卸・小売、包装資材卸・小売など多岐にわたります。

料金は単一プランでの提供で、月額利用料にサーバー、ドメイン、SSLが含まれます。ユーザー数や受注数、商品数が増えても追加負担が発生しない体系です(オプションやカスタマイズを追加した場合は別途費用が加算されます)。

取引が増えても費用が跳ね上がらない点は、成長局面にある卸売業にとって計算しやすい条件になります。

公式サイト

COREC

対象

小規模事業者〜中小企業

費用

初期0円。無料プランあり/ビジネスプランは受注側2,980円・発注側1,480円(月額・税抜)

主な機能

Web上での発注書作成、FAX・メール送信、発注履歴の自動保存、インボイス制度対応

実績

利用88,000社以上

向いているケース

月額数千円で受発注をデジタル化したい小規模事業者

利用実績88,000社以上のクラウド受発注システムです。初期費用0円で導入でき、無料プランから始められます。

このカテゴリの中でも特に導入の敷居が低く、Web上で発注書を作成してそのままFAXやメールで送信できる基本機能は無料で使えます。発注履歴はすべて自動保存され、いつでも確認できます。

有料のビジネスプランは、受注する側が月額2,980円、発注する側が月額1,480円(いずれも税抜)です。月額数千円という水準は、受発注システムの中では例外的に安価な部類に入ります。

利用業種はファッション、インテリア・雑貨、食品、カフェ・レストラン、Webサービス、建築・整備工場など幅広く、業種を選びません。外部サービスとの連携メニューやAPIも公開されています。

小規模事業者や、大規模なシステムを入れる前にまず受発注のデジタル化を試したい企業に適しています。一方で、複雑な取引条件の管理や大規模な基幹連携が必要な場合は機能が不足します。

公式サイト

BC受発注

対象

中・小規模事業者(卸売業など)

費用

初期費用は利用状況により異なるため要問い合わせ。月額5,280円〜(税込・受注0〜50回)。受注回数に応じて10,780円・21,780円・43,780円と変動。申込月+2か月間は月額無料

主な機能

得意先ごとの商品・価格設定、ブラウザベースの発注画面(アプリ不要)、販売管理システムへのデータ連携、インボイス制度対応

実績

カシオヒューマンシステムズが提供。卸売、青果加工、水産物加工などの導入事例を公開

向いているケース

得意先ごとの価格管理が必要な小規模の卸売業

カシオヒューマンシステムズが提供する、中・小規模事業者向けの受発注システムです。電話・FAX・メールでの受発注をスマートフォンやパソコンに置き換えます。

ブラウザベースで動作するためアプリのインストールは不要で、得意先である発注側は無料で利用できます。

得意先ごとに取り扱う商品と価格を個別に設定でき、受け取った発注データは販売管理システムへ自動連携されます。電子帳簿保存法にも対応しています。

費用は月額5,280円(税込)からで、受注回数に応じた従量課金です。初期費用は利用状況によって異なるため、問い合わせが必要です。月200回までなら10,780円、2,000回までなら21,780円になります。

申込月と翌々月までの3か月間は月額利用料が無料のため、実際の取引で試してから判断できます。得意先ごとの価格管理が必要な小規模の卸売業に向いた製品です。

公式サイト

受発注システムの費用相場

費用は導入形態と規模によって3つの層に分かれます。

初期費用・月額費用の目安

層

初期費用

月額費用

該当タイプ

想定企業

小規模・シンプル導入

0〜10万円

0〜3万円

汎用・シンプル導入型

まずFAXと電話をやめたい中小企業

中規模・業務統合

10万〜150万円

5万〜40万円

販売管理・業務改善型

販売管理全体を刷新したい中小〜中堅企業

大規模・カスタマイズ

400万円〜1,500万円以上

7万〜20万円以上

BtoB EC構築型、大手製造業向け

取引先数が多く独自要件を抱える中堅〜大手企業

小規模・シンプル導入の層は、無料プランを持つ製品もあり、契約から数日で運用を開始できます。標準機能をそのまま使う前提であれば、費用面のリスクはほとんどありません。

中規模・業務統合の層は、利用人数やライセンス数に応じて月額が積み上がる体系が中心です。倉庫管理や出荷まで含めると月額は上振れし、40万円規模になる例もあります。

大規模・カスタマイズの層は、初期費用に大きく寄る構造です。

パッケージ費用とは別にカスタマイズ費用、データ移行費用、既存システムとの連携開発費が発生するため、見積もり時に内訳を必ず確認してください。

見落としがちなコストは5つあります。

  • オプション機能の追加費用
  • 取引先数や受注件数が上限を超えた場合の追加課金
  • 初期設定や操作説明の支援費用
  • データ移行費用
  • 既存システムとの連携開発費

月額料金だけを比較して選び、後から追加費用が積み上がるケースは珍しくありません。

費用対効果の考え方

投資判断は、削減できる工数を金額に換算して比較するのが最も分かりやすい方法です。

まず現在FAXと電話の受注処理に費やしている時間を洗い出します。

注文書の受け取りと仕分け、内容の確認、基幹システムへの入力、不明点の電話確認、注文請書の返送、月末の請求突合。それぞれに1日あたり何分かかっているかを担当者に確認してください。

受注担当者2名が1日3時間をこれらの作業に費やしている場合、月20営業日で120時間になります。人件費を時間あたり2,500円とすれば月30万円分の工数です。

導入により作業の7割が消えると仮定すれば、月21万円の削減効果になります。月額70,000円のシステムであれば、工数削減だけで投資を回収できる計算です。

工数削減以外にも金額に置き換えられる効果があります。誤出荷による返品と再配送のコスト、欠品による失注、請求漏れによる回収遅延、注文書の印刷と保管費用です。

特に誤出荷は商品代金だけでなく往復の配送費と対応工数、取引先からの信用低下という形で複合的な損失を生みます。

長期的には、受注データの蓄積による意思決定の改善もあります。

取引先別・商品別の受注推移が見えれば、発注が減っている取引先へのフォロー、伸びている商品の在庫確保、採算の悪い取引条件の見直しをデータで判断できるようになります。

判断の目安は、月額費用の3倍以上の工数削減効果が見込めるかどうか。下回るなら、まず無料プランのある製品で効果を検証してから本格導入を!

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受発注システム導入時の注意点

製品選定と同じくらい、導入の進め方が結果を左右します。

取引先への導入案内と移行期間の設計

導入プロジェクトの計画段階から、取引先への案内を組み込んでください。社内の準備が完璧でも、注文がFAXで届き続ければ業務は二重になります。

進め方は4ステップです。

  1. 取引先の棚卸しと優先順位づけ
  2. 協力的な取引先での先行導入
  3. 案内資料の準備と説明
  4. 並行運用期間の設定と終了時期の明示

STEP1. 取引先の棚卸しと優先順位づけ

全取引先を取引金額と発注頻度で分類します。発注頻度が高く取引金額も大きい取引先が、移行効果の最も大きい層です。年に数回しか発注のない取引先を最初から巻き込む必要はありません。

STEP2. 協力的な取引先での先行導入

いきなり全社展開せず、まず数社に絞って運用します。この段階で操作の分かりにくさ、マスタ設定の不備、運用ルールの穴が必ず見つかります。少数のうちに修正すれば、全体展開時のトラブルを大幅に減らせます。

STEP3. 案内資料の準備と説明

取引先に渡す資料は、機能説明ではなく取引先にとっての利点から書き始めます。

24時間いつでも発注できること、電話がつながるのを待たなくてよいこと、発注履歴をいつでも確認できること、前回と同じ内容をワンタップで再現できること、利用が無料であること。

「当社の業務効率化のためにご協力ください」という案内では動いてもらえません。操作マニュアルは画面のスクリーンショットを入れ、発注操作を1画面ずつ追う形式にしてください。

STEP4. 並行運用期間の設定と終了時期の明示

FAXとWeb発注の並行運用期間は必要ですが、期限を切らないまま始めると終わりません。「◯月◯日をもってFAXでの受付を終了します」と最初に明示し、その日程を前提に案内を進めます。

期限が近づいたら、まだ移行していない取引先へ個別に連絡し、必要であれば操作の説明に伺います。この地道な作業が定着率を決めます。

ただし、担当者の年齢や端末環境、社内規程などの理由でどうしても移行できない取引先は一定数残ります。

FAX注文書を自動でデータ化する機能や受注業務を代行するサービスを持つ製品を選んでおけば、少数の例外のために社内運用を二重化せずに済みます。製品選定の段階で確認してください。

業務フローの見直しとデータ移行

既存の業務フローをそのままシステムに再現しようとしないでください。

長年FAXと電話で運用してきた受発注業務には、その手段だからこそ生まれた手順が含まれます。

「注文書を受け取ったら担当者が内容を確認して押印する」「電話で確認してから在庫を押さえる」といった工程は、紙と口頭のやりとりを前提にしたチェック機能です。

デジタル化すればデータの正確性が担保されるため、同じチェックをシステム上に作り込む必要はありません。既存フローの完全再現を目指すと、カスタマイズ費用が膨らむうえに業務が軽くなりません。

導入前に現在の業務フローを工程ごとに書き出し、それぞれについて「デジタル化後も必要か」「システムが自動で担保できないか」を確認してください。

マスタデータの整備も、導入作業の中で最も手間がかかり品質を左右する部分です。

  • 商品マスタ:品番の重複、廃番商品の混在、単位や入数の表記ゆれを洗い出す。「ケース」「CS」「箱」が混在していると受注ミスの原因になります
  • 取引先マスタ:取引先ごとの単価、掛率、締め日、支払条件を整理する。担当者の記憶にしか存在しない条件がないかを確認します
  • 在庫データ:実地棚卸の結果と帳簿在庫を突き合わせ、稼働開始時点の数字を正確にする。ここがずれると、システムの在庫数が信用されなくなります

データ移行にかかる工数は想定より大きくなります。移行費用がオプション扱いの製品も多いため、見積もり時に範囲と金額を確認してください。

最後に、稼働直後は必ず問い合わせが集中します。社内の担当者を決め、取引先からの問い合わせをどこで受けるか、ベンダーのサポート窓口はどこまで対応するかを事前に決めておいてください。

稼働初週の対応品質が、その後の定着率に直結します。

まとめ:自社の業種・規模に合った受発注システムでDXを推進しよう

受発注システム選びの要点を振り返ります。

製品選定の前に、自社がどのタイプを必要としているかを決めてください。

特定業界の商習慣に沿った機能が必要なら業種・業態特化型、取引先向けの注文サイトで営業効果まで狙うならBtoB EC構築型、販売管理全体を刷新するなら販売管理・業務改善プラットフォーム型、まずFAXと電話をやめることを最優先にするなら汎用・シンプル導入型が候補になります。

評価軸は5つですが、最も重要なのは取引先の導入しやすさです。管理画面の機能比較より先に、発注側の画面を確認してください。

導入は取引先を巻き込むプロジェクトとして計画します。優先度の高い取引先から段階的に進め、並行運用の終了時期を明示し、移行できない取引先への対応手段をあらかじめ製品選定に織り込んでおいてください。

タイプ別おすすめ早見表

自社の状況

適したタイプ

検討対象の製品

飲食店・宿泊施設・給食事業者と取引する食品卸・メーカー

業種・業態特化型

BtoBプラットフォーム 受発注

製造業で協力会社への発注業務をデジタル化したい

業種・業態特化型

BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業

大手・中堅製造業で調達購買部門全体をDXしたい

業種・業態特化型

スマクラBDX 調達購買Web

取引先数・商品点数が多く基幹連携も必要な卸売業

BtoB EC構築型

アラジンEC

独自の商習慣が多くフルカスタマイズが必要な中堅〜大手

BtoB EC構築型

ecbeing BtoB

既存の業務フローを変えずにWeb化したい中堅企業

BtoB EC構築型

EC-Connect+

FAX注文を自動データ化しつつカタログ提案もしたい

BtoB EC構築型

スマレジEC・B2B

自社仕様に作り込みたいが開発は外注したくない

販売管理・業務改善型

楽楽販売

案件別の採算管理まで含めて少人数で回したい

販売管理・業務改善型

freee販売

販売・在庫・会計まで含めて基幹を刷新したい中小企業

販売管理・業務改善型

キャムマックス

受発注と同時に在庫・物流まで仕組みに載せたい

販売管理・業務改善型

TS-BASE 受発注

まず無料で試して取引先の反応を確かめたい

汎用・シンプル導入型

CO-NECT

取引が増えても費用が変わらない体系を選びたい卸売業

汎用・シンプル導入型

MOS

小規模で月額数千円から受発注をデジタル化したい

汎用・シンプル導入型

COREC

得意先ごとの価格管理が必要な中・小規模の卸売業

汎用・シンプル導入型

BC受発注

受発注業務のデジタル化は、単なる作業効率化ではありません。

取引データが蓄積されることで、どの取引先が伸びていてどこが落ちているか、どの商品にどれだけ在庫を持つべきかが数字で見えるようになります。

サプライチェーン全体の動きが可視化されれば、勘と経験に頼っていた判断をデータで裏づけられます。在庫の適正化、欠品の予防、取引条件の見直しといった打ち手を先手で打てるようになります。

国内のBtoB-EC市場規模は2024年に514.4兆円(前年比10.6%増)、EC化率は43.1%に達しました。

一方、中小企業庁「令和3年度取引条件改善状況調査」(2022年4月公表)によると、受注側事業者のうち電子受発注に対応済みの企業は48.5%(2019年以前から対応39.3%+2020年に対応5.8%+2021年に対応3.4%)にとどまり、「当面対応予定なし」も34.8%を占めています。

取引の電子化は進んでいますが、受注側では対応できていない企業も半数近く残っているのが実情です。

まずは無料プランのある製品で自社の受発注業務を棚卸しし、どこにどれだけの工数がかかっているかを可視化するところから始めてみてください。

引用元

・経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月26日公表)

・中小企業庁「中小企業の受発注デジタル化」(「令和3年度取引条件改善状況調査」より)